ENTJ型は通称、指揮官タイプ、指導者タイプと呼ばれます。
実在する人物では、スティーブ・ジョブズ、マーガレット・サッチャー、ハリソン・フォード、フランクリン・ルーズベルトがこのタイプ。
物語のキャラクターで言えば、夜神月(DEATH NOTE)、ロイ・マスタング(鋼の錬金術師)、ディオ・ブランドー(ジョジョの奇妙な冒険)、クロロ=ルシルフル(HUNTERXHUNTER)あたりはENTJの特性が強く出ているキャラクターです。
こうして見るとENTJ型は指揮官タイプと呼ばれるだけに、様々な分野でのリーダーが多いようですね。
今回はそんなENTJ型(指揮官タイプ)の特徴と強み弱みをまとめます。
1.ENTJ型(指揮官)の特徴
ENTJ型は、生まれながらの指導者気質。とても自信家でカリスマ性もあることから天然リーダーです。(指揮官タイプと言われる所以です)
非常に合理主義であり、効率重視の面があること。夢や目標を無情とも言える合理性でどんどん達成していきます。
思考は直線型であまり色んな方向に話が広がるタイプではありません。目的(ゴール)があって、そこに向かってきちんと筋道を立てて思考を展開させていくタイプです。話が飛んだり、まとまらなかったりするタイプではありません。
また自分で決めた目標に対して、何が何でも達成しようとする傾向があります。それは大きなこと(起業独立など)から小さなこと(ダイエットなど)まで、全ての事柄に対して当てはまります。
ENTJ型(指揮官タイプ)は、達成すること自体が大好きで、プロセスではなく結果に重きをおきます。オリンピックは参加することに意義があるなんて露ほども考えず、出るからには勝つ、自分の建てた目標は必ずやり遂げる、という結果主義者、達成主義者が多いです。そういう意味で、あやふやで数値化しにくい目標果てない傾向があります。
その為、起業して成功する人が多くいるのも特徴的です。長期的に戦略を立て、絶対に達成するという強い意思の力で問題を解決していくことができるからです。
ただし、目標達成のためにはあらゆる点でドライになる傾向があり、冷たい人 という印象を相手に与えてしまうこともあります。
2.ENTJ型の強み
2-1.効率こそ絶対!非効率が許せない
このタイプの人々は、非常に効率性を重んじる傾向にあり、無駄が嫌いです。あらゆる将来の目標の達成に対し、時間と労力を最小値で済むようにしたいのですね。これは彼らにとって願望というより、もはや欲求とも言えるほど強いものです。
ですので、非合理的な行動や、たちの悪いサボりをとても嫌います。
指揮官タイプの人は、大抵どこに行っても、サボっている人や、非効率的な働き方をしている人を見つけると、そのような行動を根絶します。イメージとしては融通の聞かない委員長といったところでしょうか。モラルやルールではなく、効率性を基準にして委員長的行動を取る人です。
2-2.決しあきらめない自信家
ENTJ型の人は、「本当にこれで良いのか?」などと思い悩んだとしても、最終的に自分の能力を信じ、自分の意見を周りに知らせ、前に進む勇気を持っています。
もちろん、悩みや葛藤はあるのですが、それを補って余りある自信が彼らを支えます。
そして自信があるからこそ、最後まであきらめることをしません。
その自信がどこから来るものなのかは、人それぞれですが、ときに根拠のない自信だけで自分を支えて前に進んでいける人たちです。
指揮官タイプは目標を達成するために努力しますが、それは決してラクな道だと思っているからではなく、自分のやっていることに絶対の自信があり、成功すると信じて疑わないからなのです。
2-3.戦略的思考をもっている
戦略性がある人は、混乱をかきわけて、最適な道順を見出す能力を持っています。これは物事を明確に考え、大局的に捉えることができるスキルと言えます。
あらゆる可能性に対し、「もしこうなったら?」と疑問をいだき、あらゆる可能性について思考します。
他の人が、もう打つ手が無いかもしれないと思うような事柄においても、もう一歩踏み込んで考え、新しい解決策や進むべき道を提示してくれます。
ENTJ型は戦略性が高いため、ときにネガティブ思考に思われることもありますが、決してそういうわけではありません。ネガティブなのではなく、可能性に気づく能力に長けているのです。その証拠に、問題点に気づいた後、彼らはきっと別の方法で、先に進む可能性位を示してくれるでしょう。
2-4.感動さえあたえるカリスマ的な存在
ENTJ型の特徴は、カリスマになりやすい特徴と共通すしています。
圧倒的な自信を持ち、自らの意見をはっきりと伝える。
主張に十分な説得力があること。
ある程度先を見通す目(先見性・断定的な未来予測)を持っていること。
カリスマと呼ばれる人々(なんちゃってカリスマや自称カリスマを除く)には、このような特徴を見受けますが、ENTJ型の人の特徴とも合致します。ENTJ型はカリスマ性が高いと言われていますが、このような特徴を持っているからだと考えられます。
ENTJ型(指揮官タイプ)は天然のリーダー気質ですが、そのカリスマ性を発揮して周囲を巻き込んでいくことができます。
3.ENTJ型の弱み
3-1.頑固で支配的、そして傲慢
ENTJ型の強みにあった強い自信は、時には頑固さや支配的な態度として出てしまうことがあります。そして人の目には傲慢に移ります。ENTJ型の人は、自分の考えていることに自信があり、人の話に聞く耳を持てなくなりやすいのです。人の話が聞けないというのは、人生において大きな弱みと言えるでしょう
。パワフルで戦略的思考を持つENTJ型の人は、議論でも強いことが多く、なんだかんだで自分の意見がまかり通ってしまいがちですから、独りよがりになってしまうことが多いのです。
また自分の意見と一致しない人に対し、自信が仇となって、ついつい見下してしまいがち。
そんな傲慢でも頑固で支配的だと、周囲の人がついてこなくなり孤立してしまうことにもなりかねません。
まさにスティーブ・ジョブズがAppleを追われた事件はENTJ型の悪い面が強く出てしまった結果と言えるでしょう。
3-2.寛容さがない
ENTJ型(指揮官の人格タイプ)を持つ人は、主な目標から脱線するようなアイデアや意見、その時の気分など感情的な考え方に基づくアイデアを評価しません。と言うか嫌いです。理由は単純で、合理的、効率的ではないからです。つまりこれも強みの裏返しといえます。
その時もっとも必要で、効率的で、合理的ではないものは、ENTJ型にとっては二の次の話であり、もっと言えばどうでもいい無駄な話だとすら思っています。そういう意味で、様々な意見に耳を傾けるような寛容さは持ち合わせてはいません。
3-3.冷酷で人の気持ちに鈍感
ENTJ型はときに、合理主義のメリットと効率性、自分の揺るぎない信念を優先しすぎて、周りの人間の気持ちや感情に驚くほど鈍感になってしまいます。行き過ぎれば、相手や友人を不注意に傷つけます。特に感情的な状況では特にそうです。
ENTJ型の多くは、それぞれの人が抱える個人的な状況、感情、嗜好を非合理的で無関係なものとして却下し、あくまでも効率的で合理的な判断を周囲に求めます。そのせいでとても冷酷な人間だと思われることがたたあり、人間関係において摩擦が生じやすいです。
サイボーグ、緑の血が流れている、冷血漢などのあだ名が付くタイプです。
そもそも本人が、感情よりも合理性を優先しがちで、なおかつ自信家が多いですから、周囲の人間が感情的かつ非合理的なことをしている意味がわからないのかもしれません。達成しようとする欲求がとても強いので、それに反する行動を取られるのがストレスにも感じるのでしょう。
だからといって、他人の気持ちを踏みつけていいことにはなりません。
4.まとめ
ENTJ型(指揮官タイプ)は、目標達成思考が強く、自信家で戦略思考もできる非常に有能なリーダーです。合理的な判断、効率的な戦略を考えさせたら右に出るものはいないでしょう。頼りがいのあるリーダー、カリスマになることができるタイプです。
だからこそENTJ型の人は覚えておくべきことですが、多くの人は合理性よりも感情を優先する傾向が強いものです。いくら自分が正しいと思っていたとしても、自分の感覚を人に押し付けすぎないことはとても重要です。なにより、本当に自分の判断が正しいのかなんて自分ではなかなか判断できないのですからね。
人の気持ちを慮る事ができるようになったとき、ENTJ型(指揮官タイプ)は、理想のリーダーへと成長できるでしょう。