ENFJ型は、主人公タイプとも呼ばれますが、個人的にENFJ型を主人公タイプと呼ぶことに少しだけ抵抗があります。どちらかと言えば、教師タイプの方が近いかなと思うんですよね。
このタイプの実在する人物ですと、バラク・オバマ(元アメリカ合衆国大統領)、オプラ・ウィンフリー(TV司会者・実業家)、ベン・アフレック(俳優・脚本家)といったところが有名です。主人公というよりも指導者という印象ですから、やはり教師タイプの方が事実に近いかなと。
物語上のキャラクターでは、モーフィアス(マトリックス)、蒙驁(キングダム)、ジョナサン・ジョースター(ジョジョの奇妙な冒険1部)などはENFJ型ではないでしょうか。
そんなENFJ型(主人公タイプ)の特徴をまとめてみました。
ENFJ型(主人公)の特徴
何よりも和を大切にする理想主義者、それがENFJ型(主人公)です。
自分よりもまずは他者を優先し、持ち前のカリスマ性とリーダーシップで、明るい未来へと皆を導くことが彼らの喜びです。
他の外交官と同じく、社交性も高くコミュニケーションも得意。しゃべりが上手で魅力的。
他者に対する関心が非常に高く、自分のことよりも、チーム全体のバランス(調和)を取る傾向があります。そんな性分ですから、基本的に人気者で、人が集まるカリスマ性も持ち合わせています。
相手をとことん信じ、やりすぎと思うほど深入りしようとする傾向があります。そこまで人のことを信じられるのもまた才能と言えるでしょう。
どう考えたっていい人ですからね。やっぱり人から好かれます。好かれるんですが、いい人にはいい人なりの大変さというか苦労があることも忘れてはいけませんな。
2.ENFJ型(主人公)の強み
2-1.広い心と寛容さ
ENFJ型の人はチームのことを最優先に考えることができます。他者の意見を聞く事を忘れません。
そして結果的にチームにとって有益であれば、たとえ自分とは違う意見や、自分が間違っていると思うような意見ですら、採用します。
ENFJ型(主人公タイプ)は、自分が常に正しいわけではないことを認めているので、建設的で有効な意見であれば、反対意見であっても受け入れる広い心を持っています。実にオトナです。こんな上司が欲しかった的なやつです。これって普通はなかなかることではありません。自分の意見を通したくなるものですし、自分は正しいと思いたいのが人の性分だからです。にも関わらずENFJ型の人は、完全に他人を優先できてしまうという脅威の利他思考を持っています。ここだけ聞けば聖人君子です。ここだけ聞けば、ですが。
2-2.天然のカリスマ性とリーダー体質
魅力と人気は、ENFJ型(主人公タイプ)の一番強い資質です。
彼らは本能的に相手を惹きつける方法を知っており、聞き手を熱狂させ、その場に釘付けにしてしまうような魅力を発揮します。彼らは自分の意見を変えなくても、調子や態度を変えることで、聴衆に受け入れてもらいやすくできる生まれついてのカリスマ体質です。
このようにカリスマ性を日々振りまいているので、自分からなりたがらなくても、周りから頼まれてリーダーになることもしばしば。気がつけばリーダーになっているという天然リーダー体質です。
それにふさわしい個性とビジョンを持ち合わせていることが多いので、実際にリーダーになっても何ら問題はありません。
また口達者な場合が多く、交渉なども上手にこなします。
3.ENFJ型(主人公)の弱み
3-1.度が過ぎる理想主義
ENFJ型は超理想主義者です。どんなジャンルであろうと、人々をよりよい未来に導きたいと考えています。それはとても良いことだと思うのですが、いかんせんENFJタイプは度が過ぎた理想主義者なんですよね。話している内にだんだんと風呂敷が広がってしまい、たたみ切れないことがままあります。どんどん大げさになり、話していることの一貫性のなさや矛盾に自分で気がつかないのです。何ごとも限度ってものがあるわけでして、一般の人ではついていけなくなっちゃうときもあるのですね。もちろん周囲の人達はENFJ型の人が善意で言っているとわかるのですが、それにしたって極端すぎねーかという塩梅になるわけですよ。度が過ぎれば、どんな素敵な理想でも真に受けてもらえないないわけですから、その辺りのさじ加減は意識したほうが良いでしょう。一歩間違えば、人がいいホラ吹きですからね。
3-2.実は打たれ弱いガラスのハート
ENFJ型は意外と打たれ弱い傾向にあります。恐れや不安に対して人一倍敏感で、身体的苦痛を感じます。
また他者の否定的な意見に意気消沈したり、傷つきやすいところがあるのですが、自分よりも他者に強い関心を持ってしまうがゆえに、他者からの批判は堪えられません。
ENFJ型は、調子を落としていると善悪の決めつけも激しくなりがちですが、自身が正しいことをしていると思っているからこそ傷つくのですな。理想主義者ですからね。
これって価値基準を他者においていることの弊害です。
価値の基準を自分ではなく他者に置くことで、思いやりを持てるし、人にやさしくできることは素晴らしい。その反面、自分ではコントロールできない他者に振り回されるという問題から逃れることができません。
3-3.みんな仲良くにも限界はある
ENFJ型はなによりも和を大切にし、調和に価値を見出します。つまりは他者を最優先したいと考えています。しかし、一口に他者と言っても色んな人が居るわけで、人数が増えればあっちを立てればこっちが立たず、なんてことが起こります。なんせ本来、人はワガママなのです。ENFJ型にとって調和こそ価値ですからバランスを取りたい。
結果として、無理やり和を保とうとして不合理な解決案を押し付けてしまうことがあるんですね。
こういうときは大抵ENFJ型が調子を崩していることが多く、善悪を決めつけたり、自分は正しく、皆を導けるのだと勘違いをしてしまったりします。調和は大事ですが、無理なもんは無理だと割り切ることも大切です。皆のためにもね。
まとめ
ENFJ型の人は、本当に素晴らしいパーソナリティで優しく親切で魅力的です。ですが、あまりに他者に入れ込みすぎてしまうと、自分自身がないがしろになってしまいます。自己犠牲のような関わり方は長続きしませんし、なにより辛い。
ENFJ型の人は、自分と他者とのバランスを上手にとって、ほんとうの意味での調和を目指してほしいものです。